古典籍(和本)

明治頃以前の書写あるいは印刷された史料で、現在価値が認められるすべてのものを古典籍といいます。

古典籍は記された時代や内容により様々なジャンルに分類されます。

 

古写経・古版経
古い時代に書写した経文で、天平(奈良)時代から江戸時代までに書写または木版印刷された経典を指します。

古写本
伊勢物語・古今和歌集など古典で、とくに慶長・元和(1596~1624)頃までの写本を指すことが多いです

古筆切
平安・鎌倉時代の公卿や名僧が書いた和歌などの古写本断片を掛軸(幅)などに装丁したもので、色紙・短冊以外の巻物・冊子の断簡です。

軸に仕立てたり、アルバムのように貼り込んだ手鑑帖となって現在に残っています。

絵巻物・奈良絵本
源氏物語や平家物語など古典や歴史・地誌・風俗などを絵巻物にしたものです。

また御伽草子(おとぎぞうし)を題材にした美装の絵本を奈良絵本と呼びます。

絵は,金銀,朱,緑などの極彩色で,稚拙なものから土佐風のものまで多くの様式があります。

わかりやすく明快な表現が愛され、庶民に普及しました。

古版本・古活字本
古い時代に印刷された本で鎌倉から江戸初期までの木版印刷本のことを指します。

物語・仏典・謡曲・歴史書などがあり、とくに江戸初期の木製の活字で刷られた本は珍重されます。

古記録・古文書

奈良時代以来の記録・公卿の日記・武将の書状などを指します。

特定の相手なしに書かれたものは古記録、特定の相手へ書かれたものは古文書と区別され、比較的古い時代の史料となる記録です。

江戸時代版本・写本

江戸時代の木版印刷本、彩色刷絵本、筆写本などの総称です。井原西鶴の作品は大変有名です。

戦国の世が終わり平穏な江戸時代になると、それまでの公家や武士武士だけでなく一般にも教養としての読書が広がりました。

その結果多くの人々が本を求めた結果、出版文化が盛となり、古典・漢籍・仏典・医書から俳諧・絵本・大衆読物にいたるあらゆるジャンルの本が出されました。

書画幅・短冊

名家や名僧による格言・名詩・禅語録などの筆写掛軸(幅物)です。名家の絵画、和歌・俳句などの短冊・色紙があります。

作品としてアイヌ民族の風俗画や日蓮聖人の人物画などがあります。

古地図

木版印刷ないしは書写された古い地図・絵図です。

肉筆浮世絵・錦絵・刷物

写楽・北斎・歌麿・広重から明治まで浮世絵画家の作品や各種の木版刷物です。

肉質浮世絵とは浮世絵師が自らの筆で直接絵絹や紙に描いた浮世絵を指します。

浮世絵といえば版画を指すのが一般化してしまい、浮世絵版画との区別をより明確にするために肉筆浮世絵という語が必要となりました

錦絵とは多色刷りの浮世絵版画で、錦のように精緻(せいち)で美しい版画ということから錦絵と名づけられました。

中国・朝鮮本
中国や朝鮮で古く印刷もしくは書写された書物のことを指し、書画や碑法帖・拓本・印譜なども含まれます。

明治以降近代資料・草稿など
近代の貴重本、書写された書物で書画・草稿・書簡・文書などの資料を指します。